明日いい仕事ができるボクシングジム
一年ぶりのブログです。相変わらずクルマの仕事は忙しく国内外の出張を繰り返してましたが、それとは別に事情があってジムのブログやSNSなどを控えていました。クルマの仕事ではコールセンターの統括もしていますが、時々クレーマーという方々に遭遇します。まさかジムのブログに・・・自分の意思や意見をオープンにするといろんな事が起こります、勉強になりました。一方で、何を言うかは知性、何を言わないかは品性と思います。これは建設的な議論とかダイバーシティとかとは別次元の社会性のことで、カイシャ生活では多々感じることです。
と、言い訳はさておき、新しく入られた方にジムのメンバー紹介の掲載をお願いした際、このジムでは哲学を教わってますという記載がありました。その方は現役でデザイン会社を経営していてご自身がデザイナーでもあります。哲学って?と聞いたところ、会長からはボクシングそのものより、ボクシングの練習を通じて明日いい仕事ができるようになってほしいと教わったとのこと。それを凝縮して哲学と。さすが経営者でデザイナーです。本質を見抜く力を持っていると思いました。提供する側から商品やサービスを通じて、ユーザーに、こういう価値を感じてほしいという願いは、クルマとういう商品でも、ジム経営でもあります。大森ジムは社会人による社会人のためのジムですから、フィジカルもメンタルも今よりいい状態になって、結果的に明日いい仕事をしてくれればいいと思っています。
また、先日体験に来た方に、理由を聞いたところ、近所に住んでますが、このジムの前を通ると、いつも活気があって、出てくる人が満足そうなんですよね、なので一度来てみたかったとのこと。練習して明日の活力が養われればトレーナー冥利に尽きません。
以下閑話休題
今年フランスに出張した際に、ホテルの部屋でお湯が出ませんでした。日本人は湯船につかって疲れをいやす、なので何とかして欲しいと草津の入浴剤を見せながら頼みました。そしたら、では別の部屋にしましょうと言って、変更した部屋に行きましたが、またお湯が出ない。これを5部屋ほど繰り返したところで、おいおい、これは部屋の問題じゃなくてホテル全部の問題じゃないのか?
ホテルはモンパルナスにある4つ星で、円安ですから素泊まりでも3万円以上するので、怪しいところではないです、念のため。結局今夜はお湯が出ないのはどうしようもないという事で、しょうがない。ホテルの人も悪びれる様子もなく、しょうがないでしょう。これ以上のサービスは自分の範囲ではないとさっぱりしたものでした。
日本のコールセンターの経験からすると、支配人を呼べ!とか金返せ!とかなりそうで、それをホテルマンが懸命に何とかしようとする絵が浮かびます。要求をすることは必要で、それによってサービスが充実する側面があるのは否定しません、でもお客様は神様的な発想をベースに明らかに相手に対して非礼な言い方で一方的に攻撃する人もいますね(=クレーマー)。
じゃあ、フランス人はおとなしいのかというと、年明け100万人を超えるデモは記憶に新しいとおもいますが、年金開始年齢が延期され62歳→64歳になったことに起因するデモでした。(※ただし、フランスの年金制度は一口で説明できるほど単純ではありません。極力シンプルに言うと、年金改革導入予定の2025年以降からは、現在よりも平均で1~2年長く働かないと年金額が減ってしまうことへの不満です。)
では、60歳→65歳の日本では何が起こったか?あまり記憶にありません。サービスのレベルや商品は対価の範囲で妥協しても、もっと大きな問題に対して権利を守るという行動は合理的なフランスらしさを感じます。(但し、それで交通機関やガソリンスタンドなど生活インフラも当たり前のように止まります)
また、フランスでは電気自動車の普及を目指していますが、欧州ではエネルギーが高騰して、日本以上に大きな問題になっていて、電力供給網などの問題にも直面しています。(原発があるから大丈夫ではありません)電気自動車を作るために巨大な投資をするメーカーにそのことを聞いても、電力の確保とその供給網の拡充は政府の責任であり、我々はその政府の方針に従って必要な投資をしていると言い切ります。
うーん、責任範囲や権利と義務がはっきりしていて動きが速いなと、僅かな時間ですが、ホテルや電気インフラなどを通じて国民性の違いを感じた出張でした。散文駄文ご容赦ください。