大森ジムのブランドビジョン

2021.11.28

大森ジムのブランドビジョン
先日、ITコンサルタントをしている社会人会員と、ゼミにマーケティング選択した大学生会員と、マーケティングの話になりました。自動車業界で○○年マーケティングに関わってきましたので、ボクシングよりこっちの方が得意なのも困ったものですが。
マーケティングの理論的な話もさることながら、いまの大森ジムにあてはめてマーケティングを論じたのが面白かったようです。
ブランド研究の世界的な権威であるデビッドアーカー教授は、著作のブランド論のなかで、ブランドビジョンについて説明しています。それをブランドが目指す「こうなってほしいと強く願うイメージを、はっきりと言葉で説明したもの。」と定義しています。例えばクレヨラと言う企業があります。あの、クレヨンを作っている会社ですが、彼らのブランドビジョンは「子どもたちが自由な発想や想像を無限に広げるお手伝いをすること」であり、そのためにクレヨンを作って提供してるということです。クレヨンの販売は目的ではなく、ブランドビジョンを実現するための手段なんです。
これを大森ジムにあてはめると、「日々仕事を頑張る社会人にメンタルもフィジカルも強く健康になってもらいたい。」そのためのボクシングです。プロのジムはチャンピオンを育成するこが至上目的だと思いますが、我々はプロフェッショナルとして様々な分野で仕事をする社会人を、ボクシングを通じてサポートする。もちろん試合に出たい方も大歓迎ですが、人それぞれ置かれた環境や目標が違いますから、単一なベクトルではなく、できるだけそれにあわせたトレーニングや食事の指導などを心がけたいと思っています。おかげさまで社会性のある素晴らしい会員にめぐまれ荻窪で定着してきました。(ただしプロライセンスは取れないのでプロ志望は他のジムをすすめています)
近年、マーケティングはインターネットやデジタル技術の進化で、そこではHow、どうやっての部分がクローズアップされがちです。どのメディアミックスが最適か、CPAをいかにあげるか、どのファネルに問題があるか、PF??→いやいやバタフライサーキット…、このHowは昔のマスマーケティング時代からは隔世の間で進化しました。ですが、、、
まず大切なのは顧客にどんな価値を提供できるか、それが唯一または最適であるか、その価値は適正な対価(価格)か、そして提供できる価値を上記のブランドビジョンなりステートメント(言葉)で表現する。ここまでが最も大切で、市場におけるポジショニングマップの作成、需要規模の検証など経て提供できるサービスの市場価値が見えてきます。そしてそれをどうやって顧客に伝えていくか、ここでようやく前述のHowが始まります。
この先はまた次回と思っていたら、会長からジムの会員向けに教えたらどうかと言われました。マーケティングも教えるボクシングジムというのも、「唯一」大森ジムならではの特徴で面白いかもしれません。希望者がいればですが(笑