二歩目のステップ
ボクシングジムに入会して、まずは基礎トレーニングから始める。
ダイナミックストレッチ・スタティクストレッチ、
まずはボクシングのような運動を始める場合は、スタテックよりもダイナミックで始める方がよい。
2R程度の短時間で、負荷をかけ血液やリンパの循環を良くし、体がこれから運動をする方向に持っていく。
基本は体幹、肩甲骨、股関節といった体のトルクを発生する箇所を中心に、徐々に大きく、徐々に速く動かしていく。
スタテックストレッチは体が温まってから、または練習終了後にじっくり体をほぐす。
練習をこなしていけば自然と速筋系の筋肉が増えていくが、これだけでは不十分。
筋肉はメンテナンスが必要で、それがストレッチなんだということが実感できる。
次に、基本の打撃である、ジャブを静止位置で打ち確認する。
鏡の前で、打点まで最短距離で、正確に、まっすぐ、引きの早さ、打ち終わりのオンガードまでを一つの動作で、
正中線、足の位置、後ろの手のガード、顎が引けてるか、上腕の筋肉だけでなく、大円筋、広背筋、腹斜筋の意識、
短く距離を図るジャブ、ガードに当てるジャブ、速いジャブ、より速いジャブ、上下・左右を試す。
同様に、静止状態(スタンディングポジション)でストレート、フック、アッパーなど、シングルで、コンビネーションで基本動作を確認する。
ここまでは語学で言うABCで、これが出来ないと何も始まらない。
何事も出来るスピードからコンパクトに始めて、徐々にスピードを上げて、範囲を広げていく。
モータースポーツでもそうだが、いきなり全開でコーナーには入れないし、入らない。
レコードラインにそって旋回可能なスピードから徐々に速度上げる・ブレーキングを遅らせることでタイムを圧縮してゆく。
これを反復練習で徐々にこなしててゆくのだが、どう体を、筋肉を使うのか、バランスやバネは、理論的な裏付けが理解を促進し、練習を効率化してゆく。
英語でscienceは科学という意味が一般的だが、ボクシングなどの技巧という意味もある。
要は論理に裏打ちされた巧緻性ということで、
もちろんストイックに練習する根性も大切だが、技術を向上させる道筋も重要であり、これが筋肉、体組織の構成から体の動かし方までに及び、ボクシングと言うスポーツを面白くしている。
静止位置での打撃の確認をしたあとは、フットワークに続く。