リング・床材へのこだわり

2018.01.19

リングについて。

ボクシングのリングはロープ内が4.9メートル以上6.1メートル以内の正方形であり、高さは1.22メートル以内という規定があります。と、一見同じように見えるリングですが、実は床材による違いがあります。

プロ選手を輩出するジムや後楽園ホールなどの典型的なリングは、表面が荒いキャンバス地でマットが比較的柔らかです。

転倒時のダメージを和らげる意味合いもありますが、滑りにくく柔らかいリングは、どちらかと言えば足を止めた打ち合い、例えばファイター型の練習に向いています。

一方、当ジムのリングはサーフェイスがPU素材でマットを極力薄くしてあります。

これは、キャンバスに比べ足の運びを学びやすく、スピードのあるフットワークを養うためのリングです。このため、ボクシングシューズについても薄くグリップが効きすぎないソールのシューズを勧めています。武道の摺り足の動きに近い感覚であり、実生活に近いと言えます。

このように、キャンバスもPUもリングの仕様には一長一短がありますが、ボクシングはフットワークを使う足のスポーツという一面があり、目的にこだわれば、ギアや指導方法だけでなく、リングの仕様にもこだわりがあります。

また、リングではありませんが、ジムの床材についてはフランス製のスポーツコートを採用しています。これはクッション性のあるインナーをプラスチックの硬度の違う床材で挟み込む凝った作りで、動きやすく膝への負担を軽減する仕様になっています。足のスポーツともいえるボクシングをより安全に学び易くと考えた選択です。